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世界同時不況の中で、わが国経済は円高が進行し、株価が"日本の一人負け"と言われるほど下落を続けました。その結果、企業経営が圧迫され、失業率が高まり、個人消費が低迷し、ついに先の見えないデフレスパイラルに突入するという状況に追い込まれました。
昨年は「百年に一度の不況期こそ事業拡大のチャンス」と位置づけていましたが、今年はより明確に、より能動的に「これからの3年間は日清食品グループの成長期」と位置づけています。
それを可能にするのやはり技術革新とマーケティング力です。世界各国、各地域、各社に見ることができる開発のシーズ (種) とスプラウト (芽) を着実に育てていくことが、成長の条件となるでしょう。
海外事業を拡大、進展させることは、この3年間の成長のカギとなるでしょう。海外4地域で取り組むべき課題は次の4つです。
(1) 設備投資を積極的に行い、新設ラインを稼動させ、生産効率を高める。
(2) 日本の革新的な麺技術を応用するなど、新技術の導入を図る。
(3) 他社と差別化した新製品を市場投入し、ブランドとして育成する。
(4) 収益性を高める。
連結利益の半分を海外で稼ぎ出すという体制作りのために、今年は海外シフトを一気に加速させます。
この1年、日清食品では、ストレートめん、ライトめん、太めんなど、10年に1度の技術革新を実現しました。「ぴんそば」「ぶっとうどん」「太麺堂々」「カップヌードルライト」など新製品、リニューアル製品が次々と誕生しました。明星食品では、独自のスーパーノンフライ製法によって麺質を究めた新ブランド「究麺」(きわめん) がヒットし、日清食品とのよい意味での緊張関係が生まれました。日清食品チルドは「つけ麺の達人」をヒットさせ、日清食品冷凍は「究極のインスタント食品」という意気込みで技術開発を進めるなど、イノベーションとマーケティングを核としたグループのブランド戦略は着実に進んでいます。
本年、シスコは新規設備の導入と既存ラインの見直しを進め、ヨークは念願の全国展開へシフトし、味の民芸は厳しい外食環境下でも新規業態の導入、拡大を進めて成長を図ることになります。その上で、各社とも技術革新による商品開発の意識を高める必要があります。
ブランディングのキーワードは「健康、楽しさ、高付加価値」です。今年も、お客様に驚きある商品を提案し続ける、エンドレス・プレゼンテーターでありたいと考えます。そして、食品カテゴリーの中で常にNo.1を目指し、強いブランドの集合体として、グループ力を高めていきます。
本年も、「安全、安心」「環境」「百福士」を軸として、ステーク・ホルダーとの良好な関係を築き、顧客満足を高めるCSR経営を進めます。
当社グループでは、「食の安全、安心」を最重要課題の1つとし、グローバルレベルでの安全の確保体制を整えていきます。
また、「環境」については、一昨年、日清食品をはじめグループ各社主力工場の天然ガス化などを進めたことにより、CO2排出量が2005年度比で23%削減できました。今年もグループ全体の環境経営に力を入れ、環境負荷の少ない容器包装の設計開発などに力を注ぎます。
「百福士」事業については、50年間に100の社会貢献を行うプロジェクトの3年目に入ります。本年3月は、創業者・安藤百福の生誕百年にあたります。広く社会奉仕に力を注いだ創業者の遺志を継ぎ、「発明発見、創造の奨励」「食」「環境」「健康」「青少年の健全育成」などをテーマにさまざまな活動を展開し、社会との共生をはかって参ります。
日清食品ホールディングス株式会社
代表取締役社長・CEO

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